2018-12-20
産後うつにならないために助産師ができること Part2
Birth Keeper 竹内です
自治体では、特定妊婦としてハイリスクの妊産婦を継続して支援する取り組みがなされ、
多くの自治体では産後2週間健診・1ヶ月健診でEPDSスクリーニングをし、地域へつなぐという取り組みがスタートしています。
文春オンラインより
これまでの政策の反省から、2014年に「妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援」として「妊娠・出産包括支援モデル事業」をスタートさせた。目玉になっているのがフィンランドのネウボラ(相談の場)をモデルにした「子育て世代包括支援センター」の市町村への設置で、2020年度までに全国展開を目指している。高齢者サービスの「地域包括支援センター」の妊産婦版とも言える。
では、スクリーニングして問題があった妊産婦さんの支援をすれば良いのでしょうか⁇
地域で訪問をしていると、問題がないように見えているけれど今後孤独な子育てをしていかなければならないであろうママたちに多く出会います。
きっとこのママさんたちの中には、私が産後うつになったような経験をされる方がいるかもしれない・・・。
「こんな子育て支援があるんだよ、最寄りならここに行けるよ」
お伝えはするけれど、
本当に育児に疲れているママがそこまで出かけられるだろうか
出かけることでかえって疲れてしまうのではないだろうか・・・
私の経験談ですが、
元気に出かけていって他のママたちと話をするんだけれど、帰宅してよけいにしんどくなってしまう時があったのです。
周りはあんなにオシャレをして楽しそうに育児をしている、私はなんでこんなにしんどいんだろう・・・と。
外に出られるママたちだけではない、本当にしんどいママは外に出ることすらできていない現状を知っておいてほしいと思います。
私は「母乳育児支援の12分野」の勉強会の中で、うつについての学びを担当しています。
うつ病のメカニズム(脳の病気で休養が必要なこと)
女性は男性の2倍うつ病になりやすいことやその理由について
産後に再発しやすいこと
症状や特徴
発症時期とピーク・虐待との関連
産褥期の女性の心理・親役割の獲得までの道のり
スクリーニングの本当の意味
など、ディスカッションや経験を交えてお話ししています。
助産師がママに口頭でお伝えできる産後うつの予防法として
①質の良い睡眠をとれる工夫
ブルーライトはメラトニンの分泌が抑制されてしまうので、睡眠前のスマホは控えて
②太陽の光を浴びること(朝)
セロトニンの分泌には日光は不可欠・親子で朝日を浴びよう
③リズミカルな運動をすること
セロトニンの分泌の効果あり(ガムを噛んだり、ちょっと足踏みだけでも良い)
④話そう
メールなどではない、声に出して話そう
⑤笑う・泣くこと
⑥時には自分優先・自分の好きなことをする
⑦自分を否定しない・どんな感情もOK
⑧うつ予防に効果のある食事をしよう
セロトニンを体内で作るにはトリプトファンとビタミンB6が必要
脳内物質のセロトニンは食事から摂取することはできません
前段階の必須アミノ酸であるトリプトファンを食事から摂取することが大切
などがあります。
ちょっとした豆知識的なものもありますが、
訪問した時には
「親子で朝日を浴びる、明るいお部屋で過ごす(子どものビタミンD問題も解決)」
ことは必ずお伝えしています。
私たちは助産師として、常に学び続けることも大切です。
そして
よく聴くこと
社会資源・情報をたくさん知っておくこと
たくさんの愛情を注げること
が不可欠だと思います。
明日も産後うつシリーズ Part3をアップします!
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