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2018-09-29

ママのお悩み解決!〜赤ちゃんの出ベソ(臍ヘルニア)〜

Birth Keeper 竹内です
 
地域の訪問で気づくのは、産院ではあまり相談されることがない頻度の高いママのお悩みがあることです。
 
今日はお悩みトップ5に入るであろう「出ベソ」について書こうと思います。
 
産院で働いている助産師は、1か月健診で1cmくらい突出したちょっと出ベソかな・・・と思う赤ちゃんをたまにみる程度で、臍が2〜3cm出ている赤ちゃんに出会うのは稀なのではないでしょうか。
 
 
新生児訪問は産後1か月以内に訪問する場合だけでなく、産後1〜2か月くらい経ってから訪問する場合があります。
 
産後2か月くらい経って訪問すると、ママ達から「大丈夫ですか?」と尋ねられる項目は、
(かなり私の独断と偏見混じりではありますが)
 
①体重増加
②乳児湿疹(保湿は必要?)
③便秘
④出ベソ(臍ヘルニア)
⑤向きグセ
 
が多いのではないかと感じています。
 
出ベソは【臍ヘルニア】のことです。
 
日本小児外科学会 http://www.jsps.gr.jp/general/disease/ms/5cbsw5 によると、
 
生後間もなくへその緒が取れた後に,おへそがとびだしてくる状態を臍(さい)ヘルニアと呼びます.生まれて間もない時 期にはまだおへその真下の筋肉が完全に閉じていないために,泣いたりいきんだりしてお腹に圧力が加わった時に,筋肉のすきまから腸が飛び出してきて,おへ そのとびだし「でべそ」の状態となるわけです.触れると柔らかく,圧迫するとグジュグジュとした感触で簡単にお腹に戻りますが,あかちゃんが泣いておなか に力が加わるとすぐに元に戻ってしまいます.おなかのなかの腸が出たり入ったりする結果です.
 このヘルニアは,5~10人に一人の割合でみられ,生後3ヶ月ころまで大きくなり,ひどくなる場合は直径が3cm以上にもなることがあります.しかし,ほとんどのヘルニアはおなかの筋肉が発育してくる1歳頃までに自然に治ります.
 ただ,1~2歳を越えてもヘルニアが残っている場合や,ヘルニアはなおったけれども皮膚がゆるんでしまっておへそが飛び出したままになっている時には,手術が必要になることがあり,小児外科医にご相談ください.
 
と説明されています。
 
こんな感じ↓
産院でみる1か月健診の赤ちゃんの出ベソはまだ小さく、「大丈夫だから様子みてください」と言われます。
しかし、1か月健診からまだムクムクと大きくなってきて、ママたちをさらに不安にさせます。
 
「1か月健診で様子見てって言われたんです。でも、あれからどんどん大きくなってきて・・・どうしたらいいですか?大きくなって破裂したりしませんか?」
 
 
昔は小銭で押さえたりしていたようですが、現在それはしていません。
ほとんどの臍ヘルニアは治りますし、赤ちゃんの皮膚は敏感なのでテープかぶれが心配という意見もあります。
 
現在は
「そのまま放置(様子観察)で良い」←こっちの意見の方が多い
「皮膚のたるみをなくすために押さえたほうが良い」
 
医療者の中でも両方の意見があるのが臍ヘルニアの対応なのです。
 
押さえる治療について少し詳しく知りたい方は、医療者向けですが
 メディカ出版「お母さんがもっと元気になる乳児健診」水野克己著
 
に写真付きでわかりやすく載っていますよ。
 
 
臍ヘルニアがほとんど治ると言われても、ママたちは心配です。
 
私たちが、話を聞いたり情報を提供したり、ママの選択を支えたり、安心を与えられる存在になれたらいいな・・・と思うのでした。
 
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