toggle
2019-02-22

【乳房炎?乳腺炎?〜酪農家の娘が助産師になった時〜】

Birth Keeper 竹内です
 
ここ最近、乳腺炎の依頼がどっと増えています。
気温の変化が激しく、ちょうどデトックスも起こる時期。
ちょっとしたことが起爆剤となってしまうのでしょう。
 
 
以前のブログでも紹介したことがあるのですが、
私の実家は酪農家でした。
 
助産師になってからは「乳腺炎」と普通に言っていますが、
幼い頃は「乳房炎(にゅうぼうえん)」をいう言葉を聞いて育ったのです。
 
 
酪農の世界では、乳腺炎=乳房炎のようです。
 
乳房炎とは
「細菌などの病原微生物が乳房や乳腺組織内に侵入し、増殖することによって起こる乳房の炎症の総称で、乳牛に多く発生する。症状は軽症のものから重症のものまで種々であるが、乳房の主張・疼痛・熱感・発赤などを伴い、乳質の変性や乳量の低下をもたらす。また臨床症状には異常は見られなくとも、乳汁中の細菌数が増加していたり、pHが異常値を示すこともあり、潜在性のものも多い。乳房内に病原体が存在しても必ずしも起こるわけでなく、環境や飼育管理、遺伝的な乳房の形状などの条件がからみ合って発生する場合が多い。」
※コトバンクより引用
 
ふむ、人間と同じですね。
 
牛も乳房が赤く腫れ上がって痛そうでした〜
牛の場合は、なんと、乳房が大きすぎて自分で踏んでしまって傷つくという原因もあったのです。
巨乳牛に生まれたばっかりに・・・
 
牛の乳房炎は、乳汁の分析でもわかります。
出荷の時には何十頭という牛から乳汁を集めて分析するのですが、その値(細胞数)でこの中の牛に乳房炎の牛がいると判明するのです!
父と母は「今はあの牛かな〜」とわかっているようでした。
 
 
さて、人の乳腺炎の話に戻ります。
牛と同じく症状が目に見えてわかることもありますが、潜在性のものも多いのです。
真っ赤になったり熱が出るような乳腺炎まではいかなくも
 
なんとなくしこりがあって触ると痛い
・奥の方に残っている感じがある(寝転んで触るとわかりやすいです)
・授乳の前や後にビリビリと痛くなる など
 
Birth Keeper のケアでは、乳腺炎の症状を多方面からアセスメントします。
「〇〇を食べたから・・・」とおっしゃるママさんも多いのですが、
ほとんどの場合、食事は起爆剤になることはあっても食事が原因で乳腺炎を起こしていないのです。
 
まずは赤ちゃん先生に治してもらおうとしっかり授乳をしていきます。
飲んでくれない時は搾乳で出します。
早めの処置であれば、少し乳汁が出やすくすることで劇的に回復していきます。
乳腺炎になって時間が経っていると、そのぶん症状が改善するのにも時間を要するようになります。
 
何事も、早めのケア・予防が大切だと思います。
 
乳腺炎は風邪を引くときと同じような条件の時に起こしやすくなります。
疲れたり冷えていて循環が悪くなっている時に、飲み方の変化によって起こることが大半だと思います。
 
まずはご自分の体調管理、あたたかい水分をとってよく休むこと。
 
おかしいな・・・と思ったら早めに助産師に相談してみましょう。
早めにご相談いただければ、電話で解決することもありますのでね。
 
ママが大好き〜 
ケアの間もかまって欲しくて甘え泣き♡
赤ちゃんの泣き声=助産師にはBGMになることも・・・
 
関連記事